私の家系
鹿座雲 栞「あなたは凄い子!絶対に御三家なんかを超える!」
「相伝の術式を使えるんだ!お前は凄い!あんなゴミとは違う!」
「あんな遊びしなくていいわ、さぁ、術式の練習をしましょう」
私の両親はいつもそう言っていた。
術師家系なんて大体そうだ、多分。
私は相伝の術式を受け継ぎ、生まれつきの呪力量もこの家系にしては高かったので、両親に溺愛されていた、まぁ絶対私を使って家系の名を挙げるためなんだろうけど。
逆に、私の2歳離れた妹は相伝の術式どころか術式すら持っていなくて、生まれつきの呪力量もかろうじて呪霊が見える程度だった。
けれど、私は妹に憧れていた、いつも笑顔だったからだ。
私の妹は他の子供達と庭で遊んでいたのに、私は一人でいつも呪力が切れるまで術式の練習。
「なんでこんな事もできないんだ!」
「あなたは凄い子なの!もっと練習をしなさい!」
「お前は御三家を超えるんだ!こんな事も出来ないでどうする!」
なにか出来ないとすぐ両親に怒られる。
御三家なんか越えられない、私せいぜい準二級、なんでこんな私に期待なんかするんだろうか。
私の家系はいつもこうです。